シャニマスコミュの感想文

シャニマスコミュの感想文中心にアイマス関連の感想を書き連ねるブログ

ストーリー・ストーリー ダシがしみとらんかった人間の感想

f:id:hazurekujiimas:20200613014555j:image

この記事はイベントコミュ「ストーリー・ストーリー」および【おはようと日向に手を振る】三峰結華 のネタバレを含みます。

また、個人的な解釈に基づく感想になりますのでご了承ください。

 

皆様こんにちは。ダシがしみとらん人です。

 

結華Pを自称する私が待ちに待った、三峰結華にスポットを当てたイベントコミュ「ストーリー・ストーリー」が始まりました。結構前に。

いや〜…スプパ2nd中止でボロボロだったところに色々複雑な感情が叩きつけられて、自分の気持ちを整理するのがこんな時期になってしまいましたが…

早速ですが、ストーリー・ストーリーがいかに素晴らしかったかの話をさせていただこうと思います。

 

今回は「涙」を売りにした、ひとつ屋根の下で暮らす姿をバラエティにする、ちょっと悪趣味とも言える番組企画。

元ネタは最近話題になってしまったアレですね。公開当時はもちろんそれ以前なので、本当にタイミングが…となってしまいますが…

楽しく暮らし始める五人。それと並行して、アンティーカのリアルな事情が絡んできます。

試験を控えた咲耶・霧子・摩美々の高校生組と、舞台やドラマの大きな仕事が控えている恋鐘・結華のお姉さん二人。お互いがお互いを支えたい、でも気を遣わせたくない「思いやり合い」のすれ違いが、このお話の序盤を動かしていきます。

 

清く正しいだけじゃない、したたかなアイドル

ストーリー・ストーリーの第三話では、高校生組がお姉さん組の為に少しでも視聴率を稼ごうと奮闘し、自らコントシーンを撮影します。ちなみに私はここの霧子がツボにはまりすぎて笑いすぎて死ぬかと思いました。

ここ、結構純粋に笑いのクオリティがなかなか高いと思うのですが、番組側は理にかなった指摘でばっさり切り捨てます。ひえ〜シビア……

 

ここで私が驚いたのは、彼女達が「自分達が売れる為にはどうすればいいか」を考え、自ら行動したことです。

これ、普通に考えると割とタブーな描写だと思うんですよね。

アイドルは笑顔で一生懸命な姿が一番の魅力、人気は後からついてくる。わざわざ媚びなんか売らなくても、自分のやりたいことをやっていれば、天賦のカリスマで周囲は魅了される。

売れる為にはどうすればいいか考えて行動するなんて打算的な姿、性格が悪く見えるしアイドルとして格が落ちるから、見せちゃダメ!※ただしそれをキャラ要素にしてるアイドルは可

ってなりそうじゃないですか。

それを、霧子のような純粋なキャラや、咲耶摩美々のように人を惹きつけるカリスマ性を持つキャラに対してイメージを壊すことなく行動させ、努力や成長として見せてくれる。あまつさえその努力は滑って失敗する。

普段はく〜る系ぼーかるゆにっとでも、一度ステージに立てば見事なクール系ヴォーカルユニットになるアンティーカの、意外な姿。

2年目のストレイライトの登場以降、割とこういうアイドルの姿を積極的に出してくれるシャニマス君の姿勢、私はめちゃくちゃ好きです。

こういったアイドルの打算的な姿は、実はアイマスの原点、765ASの楽曲「THE IDOLM@STER」や「私はアイドル❤️」で描かれています。

うぬぼれとかしたたかさも必要

器量と才能だけで軽くこなせる仕事じゃないの だから人に見えない努力なんて白鳥並以上

はあ〜〜、好き。。。

※余談ですが、シャニマス世界ではアンティーカは各メンバーの可愛い内面と、ゴシックスチームパンクなユニットコンセプトのギャップはどう受け取られているんでしょうね。

ストレイライトのように隠している様子もないですが、作中でのお仕事はクール系をメインにしてるようなので、そこはバラドルに寄りすぎないよう露出少なめにイメージ戦略を上手く使っているのかな?

 

アンティーカの大黒柱・月岡恋鐘

その後の展開では、彼女達の意外性は編集で意図的に操作され、視聴者に対して「不仲」という偽物の物語に仕立て上げられてしまいます。

それを気にしてギスギスしてしまうアンティーカ。

感謝祭で、そして今回の前半の思いやり合いで仲を深めたアンティーカですが、お互いに通じ合っていても「編集によって仲間が誤解される可能性がある」ことは怖い。

特に三峰結華にとっては致命的だったでしょう。【それなら目をつぶりましょう】や【NOT≠EQUAL】で描いてきたように、他者にどう自分が見られるか、自分と相手との関係がどう見られるかを極端に気にする人間です。良かれと思った自分の行動が曲解されて大事な人が悪意をもった解釈をされるのは、もうそりゃ大ダメージのはずです。

恋鐘も皿を割るなどで動揺が伺えます。元々ドジ気質ではありますが、料理は得意分野のはずなのに…。

面と向かって悪意をぶつけてくる相手なら言い返せるのでしょうが、相手は個人個人ではなくSNS全体に漂うふわふわした「アンティーカへのイメージ」です。うう、辛い。

 

そんな鬱屈した空気を払うのは、我らが恋鐘でした。

「家出すっとよ!」と同時にやってくるPのお迎え。アンティーカの王子様は白馬ではなくマイクロバスでやってきます。お前マジほんとそういうとこだぞ。

ここらへん、恋鐘のコミュは〜と❤️に火をつけてを意識した展開ですね。

窮屈なところを飛び出して、どっかぐ〜〜んって行きたか〜。今度は、みんなで!

はあ〜恋鐘…お前ほんとマジで良い女だよ……

短くても長くても、いつか戻るのが家出。

これを家出同然で長崎から出てきた恋鐘に言わせるのずるいよ……。

見よ、これがアンティーカだ。これが月岡恋鐘だ。

視聴者には見られない、私たちプロデューサーだけが知っている、本当のアンティーカ。最高のカタルシスです。紛れもなく、恋鐘がアンティーカという家の大黒柱なんだと描写されます。

この後、四話・五話で消えていたラストの砂嵐と提供の演出が復活するのもまた憎い。アンティーカだ!アンティーカが帰ってきたんだ!

 

その後、霧子と結華の機転によって、アンティーカ不仲の誤解は解け、番組も成功を納めることになります。

 

メタフィクションの境目はどこか?

ところで、ストーリー・ストーリーは、「どこでカメラが回っていて、どこで回っていないのか」をあまりはっきりさせていません。コントシーンの録画のような枠はカメラ映像に収めていることを表現しているのでしょうが、各部屋の様子や作戦会議はオフレコ?と思わせつつ、結華のダメ出しがオンエアで使用されていたり。

家出シーンは明確に「カメラの外側」ですが、ラストの砂嵐とクレジットの有無も、カメラの有無というよりは「彼女達がアンティーカであること」の有無を表現しているようにも感じます。

このコミュを見ている私達プロデューサーにも、「この子たちは今、どこまでがテレビ用の演技で、どこからがリアルなんだろう?」という疑問を与えます。

先程「アイドルが打算的に奮闘する姿」に感動したと述べましたが、この面白さってまさに「リアリティ・ショー」だと思うんですよね。綺麗事だけではない、でも結局「作られた」シビアな展開に感じるリアルっぽさ。

その奮闘の表現における前半と後半の対比が面白い。

前半の視聴率稼ぎでは、高校生組の無理やり作った笑いは、番組スタッフに脚色されて「リアルだ」とウケの良いギスギスドラマとして放送されました。変に飾ろうとして失敗した話であれば、着飾らないありのままの魅力で打ち勝つ…という展開を予想してしまいたくなります。

ところが後半、彼女達は自分達で作り上げた「リアルな」物語で対抗する。でも、受験も努力もテストの結果も、物語でもなんでもなく、本当に彼女達のリアルで。

そこには嘘なんてひとつもない。

建前と本音、物語と物語じゃないものの境目なんて、それが嘘でさえないのなら、あまり意味はないのかもしれません。

彼女達は役者ではなく、アイドルだから。

生きてることは物語じゃないから。

わたしたちがわたしたちなら、ほんとは、どこにも嘘なんて…

ストーリー(物語)のストーリー(話)。

五話でカタルシスと共に復活した提供クレジットは、最終話ではありません。

もうこれは番組ではなく、アンティーカである彼女達の物語なのです。

 

アイドルマスターシャイニーカラーズのイベントコミュという「お話」でありながら、フィクションを題材にしてメタ要素を上手く使い、世界観から逸脱しずぎず、アイドルとは何か、リアルとは何かを考えさせてくれる。

読み物としてめちゃくちゃ読み応えがあり、キャラストーリーとしても各々の立ち位置を明確にする、めちゃくちゃ面白いコミュでした。

 

 

えっ、なんでダシがしみとらんの?

さて、ここで表題に立ち帰りますが。

これだけ絶賛しながら、私はおそらく、この素晴らしいストーリー・ストーリーを、心の底から純粋に楽しむことができませんでした。

なんでさ。ベタ褒めだったじゃん。

 

「俺らの三峰が絶対的センターかつリーダー」

ストーリー・ストーリーの偽物のギスギス要素を象徴した、アンティーカの何たるかを全くわかっていない、ダシがしみとらんモブのSNSの発言です。

あの摩美々が「最悪ですねー」とばっさり切り捨てたクソ野郎の発言です。

でも、私は。

あろうことか、こいつを、このダシ無し野郎の発言を、応援したいと思ってしまったのです。

 

私は常々、結華のバランスを取りたがるあまり前に出たがらない、周囲に気を遣って一歩後ろに引っ込んでしまうところを、アイドル三峰結華の悪癖と捉えていました。

実際、コミュでプロデューサーも指摘して…いたように記憶してたのですが…どのコミュか忘れてめっちゃ探したんですが見つからない……

あれー?ダンスは上手いけど少し周囲を気にしすぎだな、みたいに指摘されるコミュありませんでしたっけ??あれは夢か妄想か別キャラの話か……?

まあ…それは一旦置いといてですね。

 

応援してるアイドルには、いつかトップに立ってもらいたい。ステージの真ん中でパフォーマンスして欲しい。これはファンとして、担当プロデューサーとして、当たり前の感情ではないでしょうか。

そしておそらく、ドルオタである三峰結華自身も、それを理解していることでしょう。アイドルとしての自覚が芽生えた結華は、しばしば自分がファンだった時の気持ちを振り返って、自分がファンならどうすれば喜ぶか、その為にアイドルの自分はどう振る舞えばいいかを考えています。

もちろん私はダシ無し野郎のように、結華に恋鐘のセンターポジションを奪って欲しいというわけではありません。アンティーカの精神的支柱でありセンターは恋鐘です。ストーリー・ストーリーを経て盤石となったこのバランスは、流石の私でも譲れません。

でも。

アイドル自らが真ん中であることから退いてしまう、一歩引いてしまうことを肯定される、あまつさえ他のユニットメンバーから中心に立った時のことを「最悪ですね」と言われるのはなんか……こう……そういう意味でなくてもダメージを受けるというか………モヤモヤしちゃいましてね!?

アイドルマスターは、アイドル育成ゲームです。アイドルは皆、自分なりの形でトップアイドルを目指します。自分に自信がない子もある子も、優しい子も強い子も。

アイドルは皆がアイドルマスターであり、ガラスの靴を履いたシンデレラであり、光輝く唯一無二の色を放ちます。

センターであることがアイドルとしての優劣をつけた結果ではないのはわかります。わかってるはずです。頭では。

アイドルとしてトップであることと、ユニットの中でセンターではないことは両立します。するはずです。

摩美々が「アンティーカのセンターかつリーダーは結華」を否定したのは、結華が中心になることではなく、恋鐘と結華の混乱を招く悪意そのものです。

恋鐘が真ん中。真ん中が恋鐘。それ以上でもそれ以下でもない。他意は一切含みません。

 

これだけわかっていて、それでも何故、自分の感情はこんなにもモヤモヤしてしまうのか。う〜〜〜〜ん、まだまだダシがしみとらんのでしょうね〜〜〜。

まだまだアンティーカに対して、そして「アイドルのユニットモノ」に対しての理解が足りていない……

 

この「ユニットセンター問題」、真っ先に触れたイルミネーションスターズや最初からバチバチのストレイライト、皆がナンバーワン!の放課後クライマックスガールズはすごくわかりやすいと思います。

そもそも誰がセンター?となりがちなアルストロメリアは、意外にも「薄桃色にこんがらがって」新しい形を見せてきました。

そこに来て今回のアンティーカは、全員が迷いなく恋鐘センター支持。ぬるま湯とも捉えられかねない関係性を、それが彼女達の形なんだ!とこんなにも説得力を持って語られると、何も言えね〜〜〜。

受け取り方は人によって様々ですが、私個人にとってモヤモヤとなっているこれが「アンティーカって感じ」なんでしょうね。

メンバー全員が、どこまでも優しい。優しすぎて、人によってはもどかしさすら感じてしまう。

このもどかしさは私が悪意寄りに解釈しすぎているせいだと思うので、「優しさ故の短所」ととらえていいのか悩むところですが…

※「結華寄り」でなく悪意寄りです。同じ結華Pでも私のこのモヤモヤに全く同意できないという人が多いと思います。

 

ユニットを飛び出すアンティーカのアイドル達

ただ、アンティーカにそれをマイナスにとらえる意図はないにしても、このお話を作った人にはその意図がないとは言い切れないと思っています。

私はこの「三峰結華一歩下がっちゃう問題」のモヤモヤは、シナリオライターの意図したものではないかと疑っています。

これから満を辞して登場するのが、ストーリー・ストーリー公開時点で既に予告されていたG.R.A.D.シナリオです。

イルミネ、放クラのネタバレになりますが、今回のシナリオは「ユニットではなく一人でやっていくこと」に容赦なく切り込んでいきます。

アンティーカは既に感謝祭で、ソロ活動に対して触れる話をやりました。ソロでやることで生まれる孤独感、その孤独感が生んでしまうすれ違い、それを乗り越えた後の清々しさ。そして今回のストーリー・ストーリーでの「真ん中は恋鐘」という結論。

それらを踏まえた上での話になるであろうアンティーカのG.R.A.D.シナリオに、私はめちゃくちゃ期待しています。

ストーリー・ストーリーであえて認識させてきた「アンティーカって感じ」の側面が持つ優しいもどかしさを、離れていても気持ちが繋がる安心感を得た五人が、他者から見てどんなアンティーカでありたいか実感した五人が、もう一度ユニットを離れた時。

それをアイドルマスターシャイニーカラーズがどう料理していくのか。

灯織の清閑に息をひそめて⇄G.R.A.D.の徹底した仕込み具合を見た後だと、期待せずにはいられません。

 

とか言ってたら記事アップする前にG.R.A.D.の更新来ちゃったよぉ〜〜〜!

まだ一切見てないのでこれからやってきますけど!上で「意図がないとは言い切れない…」とかカッコつけといて、言ってること全部的外れになってたとしたらその後にこれ出すの超恥ずかしいんですけど!

どっちにしても【NOT≠EQUAL】後の待望のプロデュースコミュなんで死ぬのは必至なんですけど!!!!!

 

 

【おはようと日向に手を振る】三峰結華

忘れてました、配布カードの感想です。さくっといきます。

■自然体で、ただいま

いつも自然体ですよ!と言いながらまたまたこいつはーと思ったら、めっちゃ素出せるようになってるじゃん…泣ける…

■おかえりの前の秘密

ダシ取る姿は見られたくないんだ。というか練習したこと知られたくないんだ。なんで?

最後にめっちゃ笑顔でとってました!って、えっこれどういう…?結局摩美々はうどん食べなかったの…?

■今日はおやすみ、気にしいの私

グループチャットで送ると気を遣わせるという結華らしさ全開のコミュです。

えっ…

結華お前、まだ「そこ」なの!?

やっと「大好き」を面と向かって(チャットで)言えたレベルなの!?

こんだけアンティーカ一丸で紆余曲折苦難を乗り越えてきてんのに!?せっかく自然体でいられるようになったのにまだそこ!?

はぁ〜〜そりゃダシ取る練習するのも隠れるわ…めんどくせえ女…そこが好きなんだけどさ……

こんな遠慮しいで気にしいな繊細な子に真ん中に立つくらい前に出て欲しいなんて酷いことを言った奴がいるそうですね!

 

 

やっぱ考えるとつくづく私はダシしみとらんかったな…

G.R.A.D.やって死んでこよう。皆ものりこめー^^