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【NOT≠ EQUAL】三峰結華 その②

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この記事は【NOT≠ EQUAL】三峰結華 のネタバレを含む、ひとつ前の記事の続きです。

また、個人的な解釈に基づく感想になりますのでご了承ください。

 

突然ですが、皆さんは自分の担当アイドルとどういう関係になりたいと思っていますか?あるいはアイドルとその担当プロデューサーに、どういう関係になってほしいと思っていますか?

恋人として付き合って結婚?あくまでパートナーとして親愛を貫き通す?娘として成長し旅立つ姿を見届ける?

今回のコミュは、そんな個人個人の想像に委ねられていた「Pドル」という概念に、全力で殴り込みをかけてきました。

ふざけるなよ…それを口にしたら…戦争だろうがっ…

 

 

三峰結華の恋心の有無について

 

先のブログで、私は「三峰結華は失恋した」と表現しました。

実はこれ、振り返って反省しているのですが、表現したかったこととニュアンスが少し異なっていました。

失恋と言うと恋愛関係になりたくて告白してフラれるというイメージが強くなりますが、自分の解釈では、結華はプロデューサーに恋愛感情は持っていても、恋人として結ばれたかったわけではないと考えています。むしろ、そうやって結論を出すことから逃げたかったはずです。

 

過去のコミュを読み返して改めて感じたことは、「三峰結華はアイドルとプロデューサーの関係を、ビジネスや恋愛関係よりもっと上位に位置するものとして考えている」ということでした。

恋愛を低俗と思っているとかそういうわけではなく。ビジネス以上に深い関係でありながら、浮ついた心に左右されない、絶対的な深い絆。

 

色々な三峰Pのお気持ち表明を楽しんでいると、「三峰結華に恋愛感情は全くなかった」という解釈もかなり多く見られます。

おおお…その考えもあったのか…やばい楽しい……

一方で自分はそれを見た上で、そして結華が恋愛の成就を望んでいないと思った上で、「三峰結華はプロデューサーに淡い恋心を抱き、それを自覚していた」と解釈しています。

実はぶっちゃけますと自分は元々Pドル苦手派で、公式のテキストから恋愛要素を感じる度にメタ視点で「こうやってよォ〜、アイドルという立場を忘れてるんじゃねえのってくらいいちゃいちゃさせる癖にアイドルだからくっつける気はないんだろォ?くそッ生殺しにしやがって!その方が儲かるもんなァ!」とドス黒い感情を抱いていました。最低だ…俺って…

そこらへんは最終カプ厨として昇華することで割り切れるようになってきたのですが。

そんな人間が「このアイドルは恋愛感情を持っていた」と解釈するに至った理由は、三峰結華のパーソナリティの認識に寄るところが大きいと思います。

改めて、【NOT≠ EQUAL】のコミュをその解釈に沿って見ていきたいと思います。

 

三峰結華は、アンティーカの調整役として常に位置しています。

摩美々と合わせて「いたずらっ子達」とまとめられることもありますが、結華本人が発端でトラブルメーカーになることはまずありません。愛情や信頼を試すようにわざといたずらをする摩美々とは、少しタイプが異なっています。

盛り上げ役。促す役。もしくは諌める役。そういった役回りが多く、展開の中心に据えられることはほとんどありません。おそらく、和を重んじ他人に踏み込まない、踏み込ませたくない性格からあえてそう動いているのでしょう。

 

そんな結華が、何故プロデューサー対してには自ら誤解させ、恋人ごっこでふざけて波風を立たせるような行動を取るのか。男女の関係と誤解させるような態度で振る舞うのか。周囲に誤解されるリスクと、その対策を考えてまで。

相手をからかう為、信頼するに足るか試す為だけにそんなことをするタイプとは思えません。

私はそこを「三峰結華がそうしたかったから」と解釈しています。

 

予防線は充分張った。その範囲でなら、自分はアイドルとして好きなように振る舞える。

ビジネスの関係とは言えない距離まで近づいても「アイドルのおふざけ」で受け止めてもらえる。

憧れたアイドルとして必要とされ、アイドルとプロデューサーの関係を保ちながら、好きだ嫌いだでくっついたり離れたりしないもっと確かな絆を感じられる。

密かに抱いた淡い恋心を満たしながら、それが完全に満たされることはなく、だからこそ輝いていられる。

そんな確認の繰り返しは、三峰結華にとって、何より幸せな時間だったのではないでしょうか。

 

そんな三峰結華の楽しい時間に変化が訪れます。

「……なんか、結華じゃないみたいだな。」

「ロケ場所の下見」中の何気ない一言から、結華の混乱は始まります。

楽しい時間に浸るあまり、おふざけの延長から逸脱し、アイドル三峰結華から、恋する少女三峰結華の顔を見せるようになってしまっていたのではないか。

そう認識されない安全圏を、プロとしての立場を確保していたはずなのに、自分は失敗してしまっていたのではないか。

 

自分のおふざけがプロデューサーに恋愛として認識されてしまうこと、そしてアイドルでありながら恋愛感情を外に出してしまうことは、三峰結華にとって最大のタブーのはずです。

きっと彼は、それを望まないだろうから。

そして自分も、その先は望んでいないから。

アイドル三峰結華の仮面が剥がれかけた結華は「結華と呼ばないで」とプロデューサーに求めます。

結華と呼ばれるのは嬉しい。でも、今の状態のままそう呼ばれ続けると、自分がどうありたかったのか、どんな関係が正解だと思っていたのか、わからなくなってしまう。

 

雨の中迎えに来てくれたプロデューサーを見て、いよいよ感情の限界に達し、ぐちゃぐちゃになった頭で三峰結華は問います。

「……なんで、そんな……賭けみたいになってまで、探してくれたの……?」

これ、すごい迂闊な質問です。何度も言いますが、これはアイドルとプロデューサーの関係を終わらせることができる質問です。いつもの結華ならこんな質問は絶対にしなかったでしょう。

なのに答えを求めてしまった。知ることの恐怖より、知らないでいることの恐怖の方が勝ってしまった。

プロデューサーは答えます。

「そんなの決まってる」

「プロデューサーだからだ」

自分は、今のぐちゃぐちゃに悩む三峰結華を含めて、アイドル三峰結華をプロデュースする人間だと。

それを「普通のことだな」と、言ってのけたのです。

 

てっててーててててっててー(パーフェクトコミュニケーション)

 

結華の不安は瓦解しました。

自分が用意していた境界線など、最初から認識されていなかった。

眼鏡や髪型を変えて印象が変わっても、優等生アイドルの仮面を被っていても、仮面の裏に隠れた少女三峰結華が垣間見えても。その全てがアイドル三峰結華なのだと。

逸脱なんてしようがない。自分が「三峰結華」である以上、アイドルとプロデューサーの関係は崩れないと。

 

この瞬間。

アイドル三峰結華≠少女三峰結華から、アイドル=三峰結華へ。

戦隊ヒーロー最終フォームの如く、アイドルと少女は融合を遂げ、三峰結華は完全体となりました。

これを「失恋」という後ろ向きな言葉で表現するのはおかしいですね。「進化」です。

 

その後。昼のスカイツリーで出会った少女に、隣の人は彼氏さんなの??と聞かれて、結華はきっぱりと否定します。

そこにいるのは、完璧なアイドル三峰結華。

(ここで「隙のないアイドルだ」と嫌味な言い回しの選択肢を入れたシナリオライター、センスがありすぎます。ちょっと校舎の裏でお話ししようか)

彼氏と勘違いされる展開は、【それなら目をつぶりましょう】との対比を狙っていると思われます。アイドルであることを知らず三峰結華に話しかける店員。恋人のフリは面倒な質問から逃げる為の処世術であり、例え【NOT≠ EQUAL】後の時系列であっても、結華の行動は変わらないかもしれません。しかしその時心の中に抱く気持ちは、別のものに変わっているのではないかと私は思っています。

何をしても、どんな気持ちを持っていても、三峰結華はアイドル三峰結華で、

でもだからこそ、大切な人からの大切な期待に応える為、自分は心の中までアイドルでありたい。

 

ただ。

私は、少女三峰結華は、完全に消えていないと思っています。アイドル三峰結華と融合してもその想いは引き継がれ、心の奥底に鍵をかけて残滓として潜んでいるはず。今回のTrueのように。

それが今後描かれることを期待しています。

錆びついた運命の鍵を回して…

 

あっ、これ私の妄想の話ね!

 

 

熱く語ってきましたが、ここらへん、実はいくらでも個人の解釈に委ねられます。

結華に恋愛感情があろうがなかろうが、結末は「アイドルとプロデューサーとしてやっていく」と決まったのです。本当のところはどうだったのかは明かさず、余韻を残した終わり方。シャニマスの様式美です。

ならば何故その余韻に対し、「三峰結華に恋愛感情は有ったのか?」と、私自身を含む三峰P達は突然お気持ち表明を始めてしまったのでしょうか。

 

 

なお、この問題は記述式とする

 

アイドルマスターシャイニーカラーズ では、いきなり結婚を前提としたお付き合い並にグイグイ来る凛世をはじめとして、灯織、恋鐘、千雪、咲耶……アイドルのプロデューサーへの恋愛感情を匂わせるコミュが続々と登場してきました。(注:個人の解釈です)

かーっ!卑しかーっ!卑しくないのはうちだけばい!

真面目に考えてもシャニマスは割と容赦なく、恋愛要素に片足を突っ込んできます。親愛と呼べるギリギリのラインで。

各アイドルがプロデューサーとお出かけするシーンはデートそのもの、側から見れば完全に恋人同士です。

そのラインを明確に分けるのは「これが恋愛だと確認をしていない」こと。それだけです。

 

私達の関係は恋愛か?という質問は、答えがイエスであってもノーであっても、確認した時点で関係は変わります。

【NOT≠ EQUAL】三峰結華は、それを(アイドルとプロデューサーという言い回しで逃げ道を残しつつ)確認した上で、それでも恋愛感情の有無を個人の解釈に任せるという、とんでもないアクロバティック着地をキメました。

結果は示されました。でも、一番大事な過程はまだ闇の中。ここまで突っ込んでなお、それぞれ読み手の解釈に任せられたのです。

 

しかし三峰Pはそうはいきません。だって、答えが出てしまったのですから。記述式の問題では、過程の式なくして解は出ません。今までの三峰結華の行動には、今回のコミュで結論づけられるまでの思いがあったのです。

あの時…どんな気持ちを抱えていたのか?あのシーンは…どう解釈すべきなのか?

かくして、三峰Pは自分の落とし所を見つけるまで、食事中も風呂中も仕事中も三峰結華のことしか考えられない身体になってしまいました。そして新しいプロデュースコミュが追加される度にそれを繰り返すでしょう。

これが意図されたものかどうかはわかりません。ただ、私は一言言いたい。

シナリオライターは鬼か。

 

 

もし、このブログを読んで「三峰Pは大変だなあ」と対岸の火事を眺めてる他アイドル担当のPがおられるなら、他人事じゃないんだぞと申し上げます。

このシナリオライター、どこから殴ってくるかわかりませんぜ……

 

とはいえ、次の犠牲者は誰かというのは、だいたい目星はつきます。

恋愛要素を匂わせながら、結論を出すことをずっと避けてきた、次回限定が予想されるアイドルといえば、自ずと限られてきますよね。

 

そう、杜野凛世です。

 

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※放クラ担当を兼任している筆者のお気に入りアイドルは杜野凛世です。